『難治性の頚部リンパ節炎』
『治療抵抗性の頚部リンパ節炎』
⇒具体的には「治療していても、なかなか頚の腫れがひかない」症状です。
先日、来院されたケースです。
右頚部の腫れに対して「頚部リンパ節炎」を疑われ、抗生剤処方(診断的治療)を受けていました。
リンパ節の腫れが改善しない事に疑問を感じた主治医から紹介され、当院を初診されました。
エコー(超音波検査)で観察すると・・・
甲状腺の右葉に不整形な固形腫瘤が存在し「腫れが目立つ部位(右頚動脈周囲)」には数個の転移を疑わせる形状のリンパ節が存在していました。
他にも気管の傍らにも転移を疑うリンパ節が腫れています。
初診日に、頚動脈周囲リンパ節を穿刺細胞診し「甲状腺癌からのリンパ節転移」である事を確認しました。
手術目的に紹介でき、迅速に治療がスタートしました。
このケースで、早く治療につなげる事が出来たのは、紹介医と患者さんが「リンパ節炎が改善しないのは、何故?」と疑問を持ってくださった事。
すなわち「難治性の頚部リンパ節炎(治療抵抗性の頚部リンパ節炎)」という臨床症状から、「単なるリンパ節炎ではないかもしれない?他の異常事態では?」と感じとって下さった事がキーポイントだったと思います。